4.21集会の時局講演会がブックレットになりました。
2019.07.29PM 3:59|カテゴリー:三千里コラム
南北が、私たちが! 力を合わせて!平和で豊かな朝鮮半島を作ろう
去る4月21日(日)、名古屋市博物館地下講堂にて、6・15共同宣言十九周年/4・27板門店宣言一周年記念企画として、「南北が、私たちが!力を合わせて/平和で豊かな朝鮮半島を作ろう」が開催されました。とりわけ、4・27板門店宣言が発表されてから一周年を祝うことと同時に、この一年の朝鮮半島を取り巻く情勢の流れを振り返りながら、次なる展望に向けて私たちは何をすべきなのかを考える機会とするイベントとなりました。
この日の前半は、昨年の歴史的な出会いの感動を全身で共有すべく「文化公演」を開催しました。オープニングを飾ったのは、韓国伝統音楽グループ「ノリパン」による民族打楽器の演奏。チャ ンゴの響きが会場全体を盛り上げていきました。演奏者の中には小さな子どもも参加しており、幼い手つきで力強く演奏する姿がとても印象的でした。
その後、「在日本朝鮮文学芸術家同盟 東海支部」の皆さんによるノレ(歌)とチュム(踊り)の披露。美しい歌声と舞い、特にチュムでは腕につけた鈴の音と舞踊が非常に美しかったです。
そしてトリを飾ったのは、重要無形文化財第5号パンソリ唱者「安聖民」さん。身体の奥に響く独特の歌声が、一瞬にして会場全体をパンソリの世界へ。客席との掛け合いなどもあり、会場全体が「ひとつ」になった大変素晴らしい公演でした。
後半は都相太理事長による主催者あいさつで始まりました。
あいさつの中で「19年前に三千里鐵道を立ち上げたが、我々の団体は、南北の鉄道が行ったり来たりできるようになれば、その役割を終える。早くその役割を終える日が来るように、これからも皆さんと共に歩んでいきたい」と述べました。
その後、朝鮮大学校准教授、李柄輝先生の講演。
この間、日本のメディアにも度々ご出演になっている李先生。今回の講演では「朝米関係の現況」と題し、歴史的に見た朝鮮半島の停戦体制、そしてそこにある東アジアの冷戦構造、朝米間でのこの間の動向、今後の展望などをお話し頂きました。
その後、韓国問題研究所 所長であり当会顧問でもある康宗憲先生による講演では、「南北関係の現況」と題し、朝鮮民族にとっての米国という存在、南北首脳会談の成果、民族自主による平和・繁栄・統一、韓日・韓米の歴史的視点など、多岐にわたり講演して頂きました。
その後、講演をされたお二人の先生による対談では、お二方が、南北の首脳陣、そして朝鮮半島を取り巻く周辺国首脳陣に「助言・進言できる立場だったら、何を伝えたいか」というテーマでお話し頂きました。非常にユニークな対談形式でのお話でしたが、聴いている私たちにとっては、現状の問題点・課題点が明確になり、大変分かりやすい対談講演でした。
こちらの講演・対談の内容は、ブックレットとして三千里鉄道より販売される予定です。非常に内容も厚く、様々な視点から朝鮮半島情勢が整理された内容になっておりますので、講演の詳細内容につきましては、ぜひこちらを読んで頂けたらと思います。
ニュースレター記事より